りゅうちぇるタトゥー問題についての考察

ここ最近よく騒がれている「タトゥー(刺青)」について、疑問に思った意見があったので、それについて書きます。

「日本のタトゥー(刺青)は罪人に入れる歴史があった」→だから何?

まず、「日本のタトゥー(刺青)は罪人に入れるものだったから歴史的にNG」という意見について、「なんだかなぁ」と思います。

歴史がどうであれ、今と昔は違います。そもそも現代のタトゥーは自分の意思で好きなデザインを入れるものですし、罪人が入れられていた刺青とは意味が全く異なります。

りゅうちぇるさんの「偏見を変えていきたい」という意見に対して「偏見じゃなくて歴史!歴史を変えるとは何事だ!」という意見があったそうです。

それに対して、以下の動画でカワグチジンさん(以下、親しみを込めて「ジンくん」と書きます)が放った一言が最高でした。2:58くらいのシーンです。

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> カッコいいじゃん、歴史変えるの <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

ジンくんのこういうところ、メチャ好きなんですよね。本音で生きててカッコいい。惚れます。

「親から貰った身体を傷つけるな」→バチバチの化粧とか体系をカバーするファッションで親から貰った身体を全否定してる奴が何言ってんの?

タトゥーやピアスによくある批判に「親から貰った健康な身体に傷をつけるな」というのがあります。

これについて1つ言いたいのですが、バチバチに化粧して原型のない顔を作り上げたり、身体のシルエットをごまかす服を着たり、背を高く見せるヒールを履いて親から貰った身体を全否定しているあなたが、何を言ってるんですか?

ブライアンさんも以下の動画で言及されています。

人のことを批判する前に、まず自分を省みましょうよ…、って話です。

日本国民は没個性集団だからこそ出る杭を打ちたがる

タトゥーと同じように嫌われるものの身近な代表例に「ヒゲ」があります。

ヒゲも「自分を強く見せるもの=相手を威嚇する意味を持つ」とかいう戦国時代のような理屈で批判する人がいますが、そんな理由でヒゲを生やしている人は、現代には1人もいません。

結局のところ、相手がどうであれ、対象がなんであれ、出る杭を打ちたいだけなんですよね。

たとえタトゥーに興味がなくて普段はどうでもいいと思っている人でも、りゅうちぇるさんのような著名人が目立った行動をとると、すかさず声を荒げるんです。反射的に。

日本人ってこんな風に、いつも目の敵にする相手を虎視眈々と狙っているんですよね。これがヤジウマ根性です。キモいですね。

特に日本は没個性な人間を育て上げる国民性ですから、タトゥーや派手な髪色やヒゲなど、見た目に個性がある人に否定的です。

昔は学校で髪を伸ばしたり染めたり化粧したりするのが禁止だったりしましたが、今はどうなんでしょう?

自分も高校生の頃に髪を伸ばしては「勉強するために学校に来てるんだろ、切れ」とか言われましたが、

「そうだよ!勉強するために学校に来てるんだよ!髪とか服装を注意されに来てるんじゃねーんだよ!働け先公ども」って話なんですよね。

熱中症問題で確信しましたが、古くさい思考で凝り固まった老害教師って多いので、未だに服装とか頭髪とか化粧を校則で規制している学校って多いんだろうなぁ…。キモいですね。

↑で紹介した動画の中でジンくんもおっしゃっていますが、10代ってのは身体が成熟し始めてファッションが楽しくなり、同時に個性が芽生え始める1番多感な時期なんです。

それなのに髪を染めたりピアスを開けたりメイクしたりすることを禁止している学校って、マジで終わってますよ。

愚かな教師たちは、これからの未来を生きていく子供たちの可能性を潰す愚行を、「校則」という名の正義として振りかざします。

昔シバターさんが動画でもおっしゃっていましたが、そういう「絶対的な正義を盾に暴力を振るう」行為って、自分は大嫌いですね。

やってることはルール上は正しいけど、本質的には自由を阻害したり、精神的苦痛を与えるような暴力的な行為だったりしますからね。

それに疑問を抱くことなく、「今までもずっとそうだったから」と惰性で続けるのは、思考停止の怠慢です。自分はこういう人を「老害」と呼んでいます。

老害の被害者は、いつだって子どもや若者なんです。これから先の未来を生きていくのは彼らなのに、老害によって可能性を狭められてしまう現状って本当に…、キモいですね。

結局タトゥーに偏見があるのは仕方ない

もちろんタトゥーを入れている人すべてが悪いということは絶対にないのですが、その一部が悪目立ちしているのは事実です。

自分も親に海に連れて行ってもらった時に、隣にいた刺青だらけの連中がゴミを持ち帰らずに帰っていった姿を見て、当時は「刺青を入れている奴はクズだ」と思っていましたし。

タトゥーに限った話ではなく、一部のチン◯ス野郎の行いによって、偏見は出来上がってしまうものです。

どのカルチャーやコミュニティにも、そういうチ◯カス野郎は必ずいます。それは仕方ないことです。だからこそ、偏見があっても仕方ないし、それはそれでいいんじゃないでしょうか。

恋人はあなたの顔や性格が大好きですが、恋人以外にはブサイクでヤな奴だと思われているかもしれません。でも、それってどうでもいいですよね?恋人が好きでいてくれるんですから。

それと同じで、偏見なんて気にしなければいいんですよ。誰か1人でも分かってくれる人がいれば十分じゃないですか。

「タトゥーが好きだから入れてる」「タトゥー仲間が褒めてくれる」。それだけでもう幸せじゃないですか。

分かってもらおうとするから消耗してしまうんです。どんなことだって偏見はついて回るんですから、気にする必要はありません。

タトゥーに偏見を持たれても、腐らずに日頃から周囲に愛想よく振る舞ったり、親切な行動や言動を心がけましょう。

そうすれば、少なくともあなたの周囲からは偏見が確実になくなっていきます。

先に書いた通り自分はタトゥーに偏見がありましたが、10代後半からロックやメタルにハマったこともあり、タトゥーは「カッコいい大人たちが入れて楽しむ憧れの文化」に昇格しました。

タトゥーを入れているミュージシャンの偉大な活躍によって、自分に植え付けられた「タトゥーを入れている人は海水浴場にゴミを捨てていくクズ」という偏見が払拭されたんです。

我々はそういう「偏見を払拭するヒーロー」になりましょう。

自分が好きなことを、自分の行動で偏見を生んでしまうのは、本当に愚かです。

ラッシュガードの着用が義務付けられているのに、そのルールを破ってプールに入るのなんて、もってのほかですよ!

まぁ自分はタトゥー入れてないんですが…

こんな記事を書いておきながら、自分はタトゥーを入れていないんですけどね。まぁ、入れる予定はありますが。

タトゥーを入れていない自分の視点からでも、タトゥーを入れているだけで多くの人に批判される日本の文化には、違和感があります。

偏見を持つのはあなたの勝手ですが、タトゥーを入れるのも本人の勝手です。

タトゥーのことが嫌いだったとしても、それを本人に直接文句を言ったり、批判したりするのは失礼です。

ブサイクな人がいたとしても、面と向かって「お前はブサイクだ」と言うのは失礼ですよね?

それと同じで、面と向かって「タトゥーを入れている奴はダメだ」と伝えるのは、失礼極まりない行為なんですよ。